ロシアによるウクライナ侵略に対し、セレブリティはさまざまな形でウクライナ支援を表明しているが、そのなかのひとつに寄付がある。寄付の金額が話題になりがちだが、寄付先などで伺える思いもある。セレブリティがどのように寄付やチャリティを行っているかまとめた。
星野源氏 『国連UNHCR協会』へ寄付
音楽家・俳優の星野源氏は、自身がパーソナリティを務めるラジオ『星野源のオールナイトニッポン』や公式インスタグラムアカウントのストーリーズで『国連UNHCR協会』に寄付したことを明らかにした。『国連UNHCR協会』は難民支援のNPOのため、ウクライナの戦火を逃れてきた難民支援活動に充てられる。星野氏は「人道支援に協力したい」という思いから寄付先を選定したと語っている。ファンに対しては「ぜひご自身で調べてみてください。いろんなところがあるので」と伝えた。
星野源氏は、3月15日(火)音楽専門チャンネル スペースシャワーTVが主催する国内最大の音楽の祭典「SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2022」で、年間で最も優れたミュージックビデオに授与される賞「VIDEO OF THE YEAR」をで受賞した。受賞作は『不思議』。
人気ユーチューバー ヒカル氏 ウクライナ大使館に3,000万円を寄付
お金を豪快に使った「お金持ち系」企画で人気を博したユーチューバー・ヒカル氏は、自身のアパレルブランド『ReZARD』で販売したチャリティTシャツの売上金3,000万円をウクライナ大使館に寄付し、その様子を自身のYouTubeチャンネルで公開した。現在も在日ウクライナ大使館は寄付のための口座を開設しているが、ウクライナ大使館を名乗る寄付金詐欺が横行したために、Twitterなどを通じて注意を喚起している。
ZOZO創業者 前澤友作氏 『ADRA Japan』『ピースウィンズ・ジャパン』『AR Japan』に寄付
昨年12月、日本の民間人として初めて国際宇宙ステーションに滞在し、宇宙旅行を実現したZOZO創業者の前澤友作氏。ロシアで訓練し、ロシアの宇宙船ソユーズを利用したため、前澤氏はウクライナ侵略後複雑な心境をTwitterでつぶやいており、ウクライナ支援として『ADRA Japan』『ピースウィンズ・ジャパン』『AR Japan』に寄付した。これら3団体への寄付金は、人道支援や医療支援活動に充てられる。前澤氏の公式Twitterアカウントでは「寄付金が武器購入費になってしまうのは避けたいと思いましたので、人道支援や医療支援に限定して活動している以下の団体に寄付させていただきました」とコメントした。
また前澤氏の代表的な活動『お金贈りプロジェクト』から生まれたアプリ『kifutown』でも、ウクライナへの寄付が可能なシステムをリリース。そして『ZOZO』でも『ウクライナ人道支援チャリティーTシャツ』が発売され、売上の全てをウクライナに寄付する方針だ。
楽天グループの創業者 三木谷浩史氏 ウクライナ大使館に10億円を寄付
楽天グループの創業者である三木谷浩史氏は、ウクライナ大使館へ10億円を寄付。公式Twitterアカウントでは「僕達にできることは本当に限られていますが、家族と相談し10億円をウクライナに寄付することにしました」と寄付を宣言し、その後ウクライナ大使館への送金が完了しことを報告している。なおウクライナ大使館への寄付金は、人道支援に充てられるとのこと。
また楽天グループでは、楽天ポイントやクレジットカードで募金ができる『ウクライナ人道危機 緊急支援募金』」をスタート。この募金にはロックバンド『X JAPAN』のYOSHIKI氏も参加し、「賛同します。今、#ウクライナ #緊急支援募金 に1000万円寄付しました。音楽でも力になれればと思っています」とコメント。3月10日時点でこの募金は総額8億円以上の寄付が集まっている。
モデル・タレント 紗栄子氏 人道支援活動をする団体へ寄付
モデル・タレントの紗栄子氏は、自身が代表理事を務める一般社団法人『Think The DAY』でウクライナへの支援金募集を開始した。またチャリティTシャツの販売もあり、利益は人道支援に対し活動をしている団体を選定の上、 全額寄付するとのこと。「1日でも早くこの事態が収束し、平和解決することを心より願っております」と公式インスタグラムアカウントでメッセージを発信した。紗栄子氏は、『Think The DAY』の取り組みが評価され、国際女性デーHAPPY WOMAN FESTA2022において表彰されていている。
ディカブリオ、エリザベス女王、ベッカム夫妻…海外セレブたちは
海外の有名人たちも、ウクライナ支援へと動き出している。アメリカの雑誌『ピープル』によると、俳優のレオナルド・ディカプリオ氏は『国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)』や『セーブ・ザ・チルドレン』など複数の団体に1,000万ドル(日本円で約11億5,000万円)を寄付したと伝えられている。
またイギリスでは、『英国災害緊急委員会(DEC)』が公式Twitterアカウントで、エリザベス女王からのウクライナ支援のために寄付があったことを明らかにし、バッキンガム宮殿もそれを認めた。
元サッカー選手のデビット・ベッカム氏も、自身が親善大使を務める『国連児童基金(UNICEF)』に寄付夫妻そろって100万ポンド(日本円で約1億5,900万円)を寄付。公式インスタグラムアカウントでは1分間のメッセージ動画を公開し、ファンたちに協力を呼びかけた。いずれの支援団体も、寄付金を人道支援のために使う方針である。
まとめ
寄付の表明、ファンやフォロワーへの呼びかけ、チャリティ開催などはセレブの面目躍如。紛争早期にはウクライナ大使館への寄付が目立ったが、戦局が長引き、ウクライナからの避難民が増えていることから、難民支援や子ども支援といった使途が明示された人道支援先に集中し始めているようだ。