画像:首相官邸 バイデン米大統領とテレビ会談する岸田首相
画像:首相官邸 バイデン米大統領とテレビ会談する岸田首相

バイデン大統領が尖閣諸島に日米安保条約の適用を明言。中国は反発「内政干渉」

岸田文雄首相は2022年1月21日、米国のジョー・バイデン大統領とテレビ会議形式で、約80分間会談。中国による東シナ海や南シナ海での一方的な現状変更の試みや経済的威圧に反対し、緊密に連携していくことで一致した。こうした会談内容に、中国は反発する姿勢を見せている。

中国情勢への連携した対応を確認

岸田首相は会談後に会見を行い、「『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向け、日米が連携し、同志国との協力を深化させることで一致した」と述べ、覇権主義的な行動を強める中国についてかなりの時間を割いて、意見交換したことを明らかにした。

両首脳は、対中国戦略として22年前半に日米豪印4カ国による「クアッド」首脳会合を日本で開催し、バイデン氏が来日することを確認。台湾海峡の平和と安定の重要性や両岸問題の平和的解決についてもやり取りを行った。香港情勢や新疆ウイグル自治区の人権問題に関する議論も交わし、深刻な懸念を共有した。

また、岸田首相が新たな国家安全保障戦略を策定し防衛力を抜本的に強化する決意を伝えたのに対し、バイデン大統領は日米安全保障条約5条が沖縄県尖閣諸島に適用されることを改めて明言した。

このほか、経済分野では日米の閣僚レベルの新たな協議の場となる日米経済政策協議委員会(経済版「2+2」)の設置で合意。ロシアの侵攻が懸念されるウクライナ情勢についても、日米で連携していくことで一致した。

「いわれなき中傷と内政干渉」と中国は反発

中国・人民日報の日本語サイト、人民網は22年1月24日、在日本中国大使館の報道官が日米首脳テレビ会談の内容について、強い不満と断固たる反対を表明したと報じた。

人民網によると、報道官は「日米首脳はテレビ会談で故意に中国関連の議題を持ち出し、中国にいわれなき非難と中傷を加えて、中国の内政に乱暴に干渉し、国際法及び国際関係の基本準則への重大な違反を犯した」と会談の内容を批判。「すでに厳正な申し入れを行った」と述べた。

また、「台湾、新疆ウイグル、香港、海洋関連の問題における中国側の立場は一貫しており、釣魚島(尖閣諸島の中国名)は中国固有の領土だ。釣魚島が中国に属するという客観的事実は変えられない」などと主張。「日米等の国々は民主と人権の表看板を掲げて中国の内政問題に対して政治工作をし、自らの地政学的利益のために海洋関連の問題で摩擦や係争をけしかけているが、このやり方は人々の支持を得ず、失敗する運命にある」と、中国に対する領土や人権に関わる批判は内政干渉だとする従来の主張を繰り返した。