【2022年】世界政治カレンダーで今年起こることと経済トレンドを予測!

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2022年はどのような年になるのか、駆け足で展望してみよう。

まず予定されている主な出来事から。

・RCEP(日本、中国、オーストラリアなど10カ国が参加する「地域的な包括的経済連携」)協定発効(1月1日)

・北京冬季オリンピック(2月4日〜20日)

・韓国大統領選挙(3月9日)

・香港政府トップである行政長官選挙(3月27日)

・フランス大統領選挙(4月10日)

・フィリピン大統領選挙(5月9日)

・沖縄の本土復帰から50年(5月15日)

・日中国交正常化から50年(9月29日)

・ブラジル大統領選挙(10月2日)

・アメリカ中間選挙(11月8日)

それぞれに当事国と周辺国ばかりか、世界の経済や人権状況に影響を及ぼす可能性のある出来事が今年も目白押し。こうした状況を展望して、毎年暮れに翌年の予測を掲載するイギリスの『フィナンシャル・タイムズ』は、「2022年は予測し難く、落ち着かない年になる」と書いている。(「2022年の世界を予測する」2021年12月31日付)

https://www.ft.com/content/8909b60f-01aa-4c16-b448-178e46ecb3c9

ロシア・中国の侵攻についてフィナンシャル・タイムズの予測は?

フィナンシャルタイムズの予測はこうだ。

・「フランスは極右の大統領を選ぶか?」という設問に対して、「選ばない」が、マクロンは辛勝に留まる

・米中間選挙でバイデン大統領率いる民主党は「上下両院の過半数を失うだろう」

・保守派判事が多数を占める米最高裁はアメリカ各州が中絶禁止法を導入するのを「差し止めない」

このような予測のなかで、同紙として初めて「ロシアはウクライナに侵攻するか?」「中国は台湾に侵攻するか?」という緊迫した設問をし、それぞれ「大規模侵攻はないだろう」「少なくとも今年はない」という予測を立てている。またミャンマーに関して「(クーデターを起こした)軍部は権力を確たるものにするか?」という問いには、国内外からの反発のため不安定な情勢は続くと回答している。

緊張が続くロシア・ウクライナ情勢に関しては、とりわけこの地域に強いアメリカのリスクコンサルティング会社「ユーラシア・グループ」が、2022年の予測のなかで、「年が開けて最初の数週間から数ヶ月が鍵を握る」と書いている。年初最初の大きな動きはここからはじまるかもしれない。(EU 2022: COVID waves, Russia & Ukraine, and French presidential elections  「GZERO」2021年12月31日)

https://www.gzeromedia.com/in-60-seconds/europe/eu-2022-covid-waves-russia-ukraine-french-presidential-elections

地球全人口の29人に一人が人道的支援を必要とする?

こうした中、支援の手を必要とする人々が拡大する勢いが衰えることがないと予測するのは国連組織のIOM(国際移住機関)。

https://worldmigrationreport.iom.int/

2022年、地球全体で人道的支援と保護を必要とする人の数は2億7400万人、つまり地球全人口の29人に一人が人道的支援を必要とすると予測している(Global Humanitarian Overview 2022)。これは近年高い水準で推移してきた2019年の45人に一人、2020年の33人に一人と比べても、さらなる悪化となる。特に状況が懸念されるのが、エチオピア(2590万人)、アフガニスタン(2440万人)、イエメン(2070万人)、ミャンマー(1440万人)、スーダン(1430万人)、シリア(1400万人)といった国々。

2022年にブームが到来するものを予測。日本株もブームに?

「5つのブーム」というキーワードで2022年を展望するのはアメリカCNBC放送のアンカー、ブライアン・サリバン。「価格ブーム(インフレ)」、「ベビーブーム(巣ごもりの影響で出生率アップ)」、「日本ブーム(株価が実際の評価より低く、低金利政策が続いているため、日本株は「買い」が続くと見る)」、「電気自動車ブーム」、そして電気自動車販売拡大に伴う「重金属ブーム」。

https://www.cnbc.com/2021/12/29/brian-sullivan-here-are-five-major-predictions-for-2022.html

当たって欲しい予測、外れて欲しい予測、さまざまだが「転ばぬ先の杖」としての「情報」からは手を離さずにいたいものだ。