画像:shutterstock
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「生理の貧困」生涯の個人負担50万円など「#みんなの生理」が対策求め活動

「生理(月経)の貧困」の解決に取り組んでいる任意団体「#みんなの生理」は2022年3月25日、厚生労働省が「生理の貧困」が女性の心身に健康に及ぼす影響に関する調査結果を公表したのを受けて、国や自治体の対策強化を求める意見を表明した。

30代未満や年収300万円以下世帯に多い「生理の貧困」

「#みんなの生理」は、若者らを中心に、生理(月経)による経済的損失や機会損失を減らしていこうと活動している団体で、金銭的な理由で生理用品などの入手に苦労する「生理の貧困」の実態調査や、生理に関する経済支援を国・自治体に求める活動などを行っている。

団体によると、生理用品や医薬品の購入など生理による個人負担額は、生涯で約50万円近くになる。団体は2019年12月から消費税の軽減税率適用を求めて署名を呼び掛けているほか、学校のトイレへの生理用品の設置、職場での生理・更年期差別を禁止する法律の制定を求める署名活動などを展開している。

団体が意見を表明したのは2022年3月23日に厚労省が公表した「『生理の貧困』が女性の心身の健康等に及ぼす影響に関する調査」。厚労省は「女性への健康支援の観点から、経済的な理由で生理用品を購入できない女性がいるという『生理の貧困』に関して、心身の健康状態、日常生活への影響などについての実態や現状を調べた」としている。

調査結果によると、「新型コロナウイルスの感染拡大後、生理用品の購入・入手に苦労したことがある」と答えた女性は8.1%で、30代未満や世帯年収が300万円以下の人が多かった。また、生理用品を購入・入手できないことによる社会生活への影響について尋ねたところ、「プライベートのイベント、遊びの予定をあきらめる」が40.1%と最も多く、「家事・育児・介護が手につかない」が35.7%、「学業や仕事に集中できない」34.1%など日常生活に大きな影響を及ぼしていることがうかがわれた。

「生理用品は消費税軽減税率の対象に」と訴え

25日に厚生労働省内で記者会見した谷口歩実共同代表は、厚労省が「生理の貧困」について調査を行ったことを「国が全国規模の調査を行ったのは大きな進展」とし、「今後の公的な取り組みの課題が明らかになった」と評価した。

一方、厚労省の調査では「生理の貧困」を「経済的な生理用品を購入できない女性」と限定的に捉えているとして、生理の貧困は生理用品の入手困難だけを指すのではなく、経済的な理由だけではない、などと主張した。さらに、「コロナ禍による経済的な理由」を前提にしているため、今後の支援継続に結びつかない恐れや、経済的な理由以外で生理用品を入手しにくい人に支援が届かない可能性があると指摘した。

そのうえで、谷口歩実共同代表は、各地の自治体が進める生理用品の配布について、「必要な人に行き届いていない」と指摘。生理用品への軽減税率の適用や、公共施設や学校のトイレの個室への生理用品の配備などを求めた。また、「生理の貧困は、個別に支援を受ければ解決する問題ではない」として、生理のある人を社会全体で支える仕組み作りの必要性を訴えた。